社会

議院内閣制ー「内閣は国会に対し連帯して責任を負う」の「連帯」って何?

「内閣は国会に対し連帯して責任を負う」の「連帯」って具体的に何なの?

というのは、ワタクシの長年の疑問でした。

国会が内閣に対し不信任決議を出したら、国会解散か総辞職を選ばなきゃいけないのはわかるけど、大臣一人の責任が追及されて大臣が変わるっていうのもよくあるよね?

と。

今までいろいろな参考書をみましたが、これについて納得のいく説明を得られたことは無かったんです。

という訳で、その疑問について調べてまとめてみました。

一応、塾の子供達に自信を持って教えられるレベルには信頼できる情報を集められたつもりですが、法解釈は難しいので深くお知りになりたい方はその道の学者先生に聞いてくださいませ。

読み物として、お楽しみください。

議院内閣制の「連帯して責任を負う」とは

憲法第66条

第1項 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

第2項 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

第3項 内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

まずは憲法第66条の内容から見ていきましょう。

このブログで問題にしているのはこの中の第3項です。

行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

これの中学公民の説明としてよくあるのが、

衆議院が内閣の不信任を決議したら、内閣は総辞職か衆議院の解散を選ばなければならない。ということ。

これ、総辞職という部分に着目すれば、「内閣メンバーは連帯責任」と読み取れるし、衆議院の解散という部分に着目すれば、内閣を信用できなくなったらそれを任命した国会も解散リスクという形で責任を負う、とも考えられます。

国会と内閣が連帯して責任を負うの?

それとも、内閣のメンバーが連帯して責任を負うの?

憲法第66条第3項には「国会に対し」と書いてありますので、おそらく内閣メンバーが連帯してという事なのだと思いますが、そうすると国会解散と大臣個人への責任追及はどこからくるのか気になります。

上の本は公務員を目指す人向けの参考書です。2012年第二版のちょっと古い本ですがこちらを参照すると、

議院内閣制の本質について、「責任本質説」と「均衡本質説」という説が載っています。

それによると、「責任本質説」では、内閣と国会が分離(「分立」)していて、国会が内閣に対し不信任決議ができる状態であれば、議院内閣制と呼べるということだそうです。

もう一つの「均衡本質説」は、分立と不信任と衆議院解散ができて初めて議院内閣制と言えると考えるそうです。

分立と不信任だけで議院内閣制と言える、と言う考えもあるということは、「連帯」とは内閣メンバーが連帯責任ということなのね? と考えられます。

とはいえ、はっきりそうだと言えるほどの納得は自分の中で得られておらず、やっぱりモヤモヤ。。

と、ここまで書いたところで、答えが出ました。

首相官邸のホームページです。

 

合議体である内閣が、行政権の担当者として統一ある行動を執り、国会に対して連帯責任を果たすためには、内閣総理大臣に強固な統率力が必要とされる。

内閣制度の概要 

ここには内閣が一体となって動くために総理大臣が大きな権限を持っているという旨が載っているのですが、つまり内閣メンバーが連帯責任という事ですね。

解決しました!

 

大臣個人の責任はどうなるの?

内閣メンバーが連帯責任を取るのは国会に対してだけで、むしろ内閣が一体として動くために、そのトップである総理大臣には積極的に任免権が認められているようです。

国務大臣は、内閣総理大臣によって任命され、また、任意に罷免される

憲法第68条第2項

これによって内閣改造が可能になるんですね。

衆議院の解散の根拠はどこにあるの?

衆議院の解散について明記された憲法条文は以下の2つです。

内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

憲法第69条

天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
衆議院を解散すること。

憲法第7条3号

「解散されない限り」って、解散を決定するのは誰なんだ?
天皇は政治についての決定権は持っていないでしょ。。

何ともモヤモヤです。モヤモヤなので、解散の根拠には諸説あるようです。
ひとまずここでは、衆議院の解散は憲法第66条第3項とは関係ないと結論づけておきましょう。

最後に


中学公民の多くの参考書では憲法第66条第3項の説明として、不信任決議による総辞職と解散の説明が出てきます。

しかし総理大臣を間に挟んだ国会と内閣メンバーの関係が見えていないと憲法第66条第3項がどうして不信任と総辞職につながるのかよく解らないですよね?

とっても説明足らずだと思うんだけどなあ。

でもそこまで言葉の意味を気にする中学生もいないかな?

この記事は後日読みやすいように編集します。
本日はここまで。

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